チュースの語源。
私と母の会話には、頻繁に語源が話題になる。
日本語も独語も英語でも。
そして今日のテーマは、これ。
「英語のsubjectやsubscribeの『sub』って?」
「独語の『Tschüß』の語源は?」
かくして、毎度の「Duden 7 Herkunftswörterbuch」で調べました。
■英語の「sub」は?
って、この↑辞書は独語の語源辞典なので
英語の事は載っていないんだけど、
独語でも「Subjekt」や「subskribieren」(予約注文する・応募する)があるので
前つづり「Sub-」の語源が載っていた次第。
で、「Sub」って響きは、なんか
「2番目の」とか「控えの」ってイメージがあるんだけど
もともとは「under」とかゆー意味があって
これを「下」ではなく、「支配・根底」的な解釈もする模様。
かくして、「Subjekt」は
ラテン語のsubiectum = 「sub」(根底)「iectum」(形成されたもの)
「主語」とか「基本概念」から来ているそうで。
一方「subskribieren」の方は、
subの意味を、素直にunder(=独語でunter)と解釈すると
独語のunterschreiben(署名する)と概念が同じな事に気付く。あらま。
って事は、単純に署名する箇所が書類の下の方だからなんでしょうか。
…って、これだけじゃ私の推測に過ぎないので
ネット上で検索すると英語の語源辞典
「Online Etymology Dictionary」を発見。
でも、ここに載っている事も、私の推測通りでした。
いやー、とりあえず、英語の語源辞典は嬉しいね。
■独語のTschüßは?
これは素直に独語の語源辞典に載ってたんだけど、意外でしたー。
スペイン語の「adiós」[アディオス](zu Gott=神のもとへ)が語源なんだそうで。
で、もともと低地ドイツ語で atscüs だったんだけど、
a が抜けたりして、現在の tschüß になったそうな。あらまー。
調べてみると、このアディオス系列は結構あるらしく
私が何かの曲の歌詞で聞いた「あでゅー あでー」とかゆーのも、これらしい。
確かに「二度と会えなくなる人に対して使うんだ」と聞いた事があるけど
なるほど、神様のもとに行っちゃったら、そりゃ会えないわなぁ…。
ところで、今日は新聞読んでたら
1960年代の出来事中に「ゲバ」って出ていて、
そういやぁ、これってなんだ?と思ったら
独語の「Gewalt」(暴力)でした。
あいやー、意外なところで独語使ってたのね。