frei

旧「anney's room」からブログ「frei」だけ引っ越し&残しました

工場跡。

早朝、目が覚めた。昨日の首の痛みのせい(涙)

どうもこれ以上は眠れなさそう。こちらの客間では、まだ隣で保子さんが寝ている。広子さん達もまだ起きてないっぽい。んあー、どうしようかなぁ。

こっそり携帯を持って、誰もいない居間で日本の皆に宛ててメールを書いたり、メモ帳&アドレス帳に日記を書いたりして、まったりと時間を潰してみる。んあー。んああー。それにしても、シャッターの下りた窓から垣間見れる光は、なんとなく鈍い明るさ。こりゃ今日は天気悪そうだなぁ。

まったりするのも飽きたので、しっかり起きようと、洗面所に行って着替え始めていると、居間で物音がする。あ、彼氏さんだ。おはようございます(^^) そのうち広子さんも保子さんも起き始め、朝食の準備にとりかかる。みんな、おはよう(^^)/

私も準備を少しだけお手伝いしようと、広子さん達の周りをウロチョロしてみる…ってかえって邪魔なだけか(笑) そんな余計なお世話にも屈せず(?)、居間のテーブルの上には、素敵なドイツの朝食が用意され、有難くパンとヨーグルトとコーヒーを美味しくいただかせていただきました(^-^) おまけに、これまた広子さんお手製のZopf(みつ編みパン)まで出てきて、これがまた、甘すぎず生地がほのかにサクサクしてて、美味しいんだ。はぁ、幸せ。

食事中には、広子さんのドイツに来てからの免許と保険に関わる苦労話を聞いたのだけど、これが面白いってーか、パワフルってーか(笑) 苦労して大変だったのは十分理解できるんだけど、それを乗り越えてきた広子さんのたくましさと独語力と行動力には、ただただ尊敬。詳しい事を書きたいところだけど、彼女のプライベートな話でもあるので、私は書かない事にして、とりあえず、広子さんには「その話、ブログ開設して書いてよー」と催促しておきました(笑)

それにしても、広子さんのネット環境は現在絶不調。日本から持ってきたWindowsノートブックマシンが、起動はするしソフトも動くんだけど、ネットに接続すると途端に全てが遅くなるんだそうで。予め、その話は彼女から聞いていたので、食事の後、持ってきた「ComputerBild」の付録CD-ROMから、スパイウェア&アドウェア削除ソフトをインストールしようとしたら、すでに「AD-AWARE」が入ってる。彼氏さん曰く、PCに詳しい人が来て、すでに一度そのソフトをインストールした上で、スキャン済みとのこと。…それでも駆除できなかったのか…。

とりあえず、Computer Bildの付録で入ってたのは「SpyBot」というソフトだったので、それもインストールしてチェックしてみると…「怪しいファイルは削除しました」とのこと。やったー(^^)

が。ネットに接続すると、余計なウインドウが勝手に開いて、特定のサイトに自動的に行ってしまうもんだから、メールしようが何しようが遅くなっちゃう症状が改善できず。がっかり。どう考えてもアドウェアだと思うんだけどな。どこに潜んでいるんだろう…。以前、アラレちゃんのPCも同じような現象に遭遇してたよなぁ。ドイツで流行ってるのかな。(※後で「CWShredder」を使うと駆除できそうな事がわかりました。これで広子さんのPCが直るといいんだけど)

てな訳で、結局、広子さんのPCを直す事が出来なかったんだけど、そんな事をしている間に、あっと言う間に午後になってしまいそうです。ヤバイヤバイ。広子さん達の提案で、Völklingenにあるユネスコ世界遺産Völklinger Hütte(旧製鉄所)で開催中の「InkaGold」(インカの黄金展)を観に行こうって事になったので、早く出発しなくっちゃ。

荷物まとめて、皆で広子さん宅を出ると、案の定、外は雪が軽く降っていました。はぁ、どうりで寒いはずだ。皆で彼氏さんが車庫から車を出してくれている間に、家の前でプルプル待っていると、隣の家から男性が犬と一緒にこちらにやってきます。きゃーん、なになに、妙になついてるね、この子(犬)は(^-^) よしよし。なでなで。

どうやら、この男性広子さんには顔馴染みな模様。何やら声をかけてきた後、「Ich habe kalt!」(寒いねぇ!)と言って犬と一緒に去りました。すると広子さん曰く、この方の言い方は方言だよねーとのこと。あ、そっか。普通は、Mir ist kalt! だっけか。

そんなこったで、軽くここでもまた独語の復習を体験した後、車でSaarbrückenの街を通り抜けて、Völklingenへ。あー、残念だなぁ。今日も日曜日だから、Saarbrückenの中心地のお店はやってないだろうし。思った以上に大きな都市だとわかったので、今度来る時は平日に来て、もっといろんな場所を歩いてみたいなぁ。

おまけに今日は雪だから、空はどんよりしていて、どの景色を撮影しても、ボンヤリした画になっちゃうな。…と思っていると、遠くに何やら違和感のある物体が見えます。なんだありゃ。まるでSF映画にでも出てきそうな一帯じゃないですか。すると、あれが今目指して走っているVölklinger Hütteなんだそうで。え"、あれが?(^^;

駐車場に到着すると、その鉄の物体のドカンドカンしたような工場が、ドーンと目の前に広がって迫力満点。この曇った空さえも、この建物の圧迫感を引き立ててくれます。すごいなぁ。さすが世界遺産。こりゃ納得だ。

そこから展示場の方まで少し歩いていくと、もろに工場内で目的の「InkaGold」は開催中。勿論、すでに工場は稼動してないんだけど。入場料は9euro(1215円程)也。…と、ここでもまた広子さん達が払ってくれちゃいました。えー、いいのに。じゃあ、後でどっかカフェとか寄ったら、今度こそ払いますからね!とりあえず、ありがとう(^^)

かくして、工場内に入る前に荷物を預けてから、イヤホンガイドを借りる事に。生憎日本語版はない…との事だけど独語でOK(^^) 全く意味がわかんないかもしれないけど、良い独語の聞き取り練習になるしね。それにしても、工場内は撮影禁止なのが残念。なんつーか、この古びた空気を写してみたかったなぁ。展示場には、確かにインカ帝国前後に関する出土品が、たーんとあって、各文明の特徴を解説するパネルもかかってるんだけど、私にはどうにもそれ以上に、この工場内に残された、かつて使っていた製鉄用の器具というかマシン達が、ドーンと置いてあって、そっちのが気になっちゃう。

あの工場独特の油臭さ(?)が、そのマシンからまだしてるような気がして、一体昔はこれらがどんな風に動いて使われてたんだろう…って思ったり。もう1つ1つの器具が大きいので、当然、それを構成する物もデカくって、ネジ1つ取ってもドカーンって感じ。なんか自分の側に、自分よりもはるかにでっかい物があると、妙にワクワクする。いいなぁ、ここ(^-^)

そんなこったで。展示場はすごく広くて、全部見るのに時間がかかってしまったので、気付けばもう17時近く。保子さんと私が乗らないとアカン電車は、18時50分発なのだけど、この後、少し疲れたからやっぱりカフェでも入りたいね。

すると広子さん曰く、ここら辺はフランスにすごく近くて、ちょっと行って、すぐに戻って来れるから、どうせだからついでにフランス寄っていく?とのこと。おー、いいね、それ(^^)

…と言う訳で、駐車場まで戻り、車でドドーッと走っていくと、なにやら森の中のような道を通り抜け、その途中に「ここからフランス」と看板がポツネンとあるだけで、あっさりフランスに入国。あいやー。本当に近いねぇ。

そして、国境の近くにある広子さん達も来た事があるレストランに入り、急いで注文。私はコーヒーとチーズケーキを頼んだら、意外にモニャモニャやわらかいんだけど、おもいっきりチーズの味がしてて、美味しかったです。それより、ウエイターのおじさんが変わった人で、ラジコンカー動かして遊んで(?)たり、お客と話してたりで、よくわからん面白い人でした(笑) でも、急いでるから、清算頼んだら早めに対応してね(^^;;;

てなこったで、ここはやっとこさ保子さんと私とで、お支払い出来たので、ちょっと安心。それでも、今回沢山広子さん達に負担してもらっちゃったなぁ。何かいつかお礼が出来るといいんだけどなぁ…。

こうして、急いでフランスからドイツに戻ると、Saarbrücken中央駅まで送ってもらい、電車の中で食べる夕飯用に駅内のBURGER KINGで、SPARMENU(CRISPY CHICKEN + KING POMMES + KAFFEE)を買ったところで、さぁ、もうお別れです。

ほんといろいろありがとう(^^) 短い滞在だったけど、すんごく楽しめました。またここで会えたらいいな。求職中の広子さんのお仕事が見つかりますように!今度は広子さんが、保子さん宅に遊びに来てね〜! もう日も暮れて寒い駅のホームで、広子さんと彼氏さんは、私達の電車が出発するまで見送ってくれました。またね、またねー!

こうして、保子さんと私は23時頃に、フランクフルトの家に帰宅したのでした。