frei

旧「anney's room」からブログ「frei」だけ引っ越し&残しました

片足デンマーク

7時起床。あぁ、やっぱり天気が悪い…。

今日もいつものホテルの朝食にワクワクしながら、朝食室へ。広くてそれなり綺麗なフロアで、チーズもハムもパンも、いくつか種類があり、喜んで取って来て味わってみると…質があからさまに悪い(涙) まるでミュンヘン留学時、激安スーパーで買ってた一番安い「得体の知れない肉のハム(笑)」みたいな味です。しくしく。ちょっとガッカリ。

なにはともあれ、部屋に戻って「日本へ納品するツェッペリン号準備ドキュメント番組」がTVから流れる中、身支度したら、さぁ、今日も観光に出発。

今日の目的地はキールフレンスブルグ。つまり、ドイツの中でも北の北に移動する予定。かくして、DBの周遊チケットは、昨日までの Niedersachsen-Ticket ではなくて、Schleswig-Holstein-Ticket を購入。こちらはお一人様用のチケットはなくて、とにかく1枚買うとシュレースヴィヒ・ホルシュタイン州内の鈍行電車・バス・市電等に9時〜深夜3時(※土日祝は全日)に5人まで乗れて、27euro(3915円程)也。

かくして、9時20分発の電車に乗り込み、まずはキールへ向け出発。ガタゴト走り出すと、昨日見たハンブルグ市内の湖の近くを通り、ドンドン北上中。ちなみにハンブルグには4泊するので、今日はトランクはホテルでお留守番。いやー、やっぱり身軽でいいやね。

すると途中の駅で、大きなトランク引き摺った若い女の子が向かいの席に座った。あ、どもども。…え?もしかして、そのトランクを座席の上の棚に置くつもりですか?(汗) 様子を見ていると、どう見てもかなり重いトランクを、自分で持ち上げようとしている。おいおい。思わず私も一緒になって持ち上げてみるも、2人がかりでも、棚の高さまで持ち上げられず、2人でトランクもろとも崩壊(笑)たまらず、後ろに座ってた男性が声をかけてくれて、彼のおかげでトランクは棚の上へ。はぁはぁ。いやはや、こーゆー時のドイツ人の気さくな対応は有難い。よかったね、おねーさん(^^) …でも、これ下ろす時、どうするんだろう…(汗)

そうこうするうちに、10時36分、終点駅キールに到着。いやぁ、あっと言う間だったね。…で、さっきのトランクのおねーさんは?ってーと、これが駅に着く直前に席から居なくなってるんだな。おーい、どこ行ったんだー?トランク下ろすの、どうするつもりなんだー?だー。だー。(←エコー)

…と、気になりつつも、少し待っても来ないので、下車するためのドア前の行列に並んでいると、おねーさん、やっと席に戻ってきたっぽい。あぁ、大丈夫なのか?心配だけど、いや、ここはドイツ。きっと誰かが助けてくれるよね。

てな訳で、こんにちは、キール!ここで目指すはOstsee。直訳すると「東海」になるんだけど、一体それは日本語では何海って事になってるんだ?(※バルト海でした) とにかく、先日ブレーマーハーフェンで見た、北海近辺の水と比べてみたいってーのと、とにかく海の側に行きたかったので、駅の側に港らしき物がある、このキールに来た次第。

すると期待通り、駅前からすでに港な気配。しかも、近くに観覧車が見えて、どうやら移動遊園地が来ているっぽい。とりあえず、遊園地の方まで歩いてみると、やっぱり祝日だからかやってない。そんじゃ、港からが出てるみたいだから、乗ってみようかな。微妙に雲の切れ間から太陽が見え隠れしてるから、この天気なら海に出ても寒くないかもしれないし???

ところが船の時刻表を見てみると、丁度5分前に出ていったばかりで、次のタイミングまで時間がかかる模様。うーん、だったら、とりあえず中心地を見物してこようかな。トゥーリストインフォメーションまで行けば、きっと街の全体像もわかるだろうし。

…とまぁ、毎度のことですが、地図も持たずに街中の標識頼りに中心地方面へ歩いていくと、やっぱり祝日だから街中も活気がない。あああ。これだからドイツの祝日は寂しい(涙) それでも観光地ではあるだろうから、トゥーリストインフォメーションで、何か情報は得られるでしょう…と思いきや、辿り着いたその建物のドアは固く閉ざされていた。え、えーっと…。

そんな訳で、街の地図がない。うーん、どうしたものか…と思っていると、天気は曇り空に。今日は あと一箇所、街を観光する予定だから、とりあえず今日はキール観光は、これでいっか。

かくして駅まで戻り、駅構内のスーパーで絵葉書を買おうと、絵柄を選んでいると、いきなり知らないおじさんが声をかけてくる。「おぉー、ポストカードを買うのかい?一緒に選んであげよう!」 …うーん、もしかして酒で酔ってます?(汗) フレンドリーなのか、絡まれてるのか、歓迎していいのか悪いのか、よくわからないシチュエーションだなぁ。でも、無碍に出来ない小心者あに山。あれやこれや絵柄の希望を言ってみると、おじさんは一緒になって良い物を探してくれたのでした。ありがとうございます。ぺこり。それじゃあ、私、これ気に入ったんで買いますね!

そんなこったで、おじさんと別れてカードを買ったら、構内のマクドでコーヒー飲みつつ、祖母宛のメッセージを書き入れて。はい、準備完了!目の前の机を陣取った親子連れのお子さんが、明らかに外人な私の目の前で、なんか緊張してるような気がして悪いので、飲みかけのコーヒー片手に店を出た。さてと、ほんじゃフレンスブルグに向かいますか。

11:42発の、やっぱり2車両くらいのローカルな電車に乗り込んで、さぁ、出発。コーヒー飲みながら、ぼけー…と車窓を眺めていると、同じ車両にドイツ人一家が乗り込んでいるらしく、そこは大盛り上がり状態。何語だかわからないけど、10才前後の子供が大きな声で語学練習しているらしい。お父さんも一緒になって話しまくるのだけど、声質がまるでハリガネのように尖ってる。お、お父さん、耳がキンキンしますよ(汗) しかし、目的地に向けて電車が走れば走る程、車内は人が降りて空いていき、一家はすでに「この車両は私達の貸切よね!(^-^)/」といった雰囲気。子供はあちこち走り出すし、声はますます大きくなるし、あーうー(涙) ここで本当は文句言うべきなんだろうなぁ…。と思いつつも、旅の疲れで、そんな気力もないまま12:56分、フレンスブルグ到着。嗚呼、根性なしの日本人(あに山)ですなぁ…。

なにはともあれ、フレンスブルグ。ここでも市内地図は持ってないから、どこかで入手しないとな…と、駅内にあるっぽいインフォメーションセンターらしき場所へ向かう。…が、標識の指示通りに移動してみると、そこは隣のホーム。小さい部屋っぽいのがあって、どうやらここがインフォらしいのだけど、中に人いるのかしら?

余談・FLEX
Flensburg-Express

ハンブルグ-パドボルグ間をかつては「FLEX」と呼び、2002年頃はFLEX株式会社が運営してたそうな。しかし、経済的に非常に厳しく倒産。2003年11月にNOB(Nord-Ostsee-Bahn)が引継いだが、結局2005年12月以降はDBが運営。現在、この路線は「Schleswig-Holstein-Express」と呼んでいるんだって。

などと思っていると、気付けばホームに停車中の電車はPadborg[パドボルグ]行き。それは実は事前に少し検討していた場所で、デンマークの国境の町なのだけど。そう、デンマーク。いやはや、デンマーク。独語って通じるんだろうか。国境の町なら多少は独語も通じるか。ま、いっかー。

そして、13時01分に走り出した電車は、13時11分には もうPadborgに到着!いやぁ、デンマークさん、はろはろ。

…そ、それにしても小さい駅だな(汗) 時刻表らしき物に目をやると、そこに独語は全く書いていない模様。え"?切符の自販機も見てみると、デンマーク語の嵐。試しに駅を出ようと、出口から町へ続く通路を通ると、張り出してある雑誌広告も全部デンマーク語。・・・・・えっと。

駅を出ると、住宅街の中なのか殺風景で活気がない。隣は郵便局らしい看板があったり、ポストがあったりで、でもデンマークも今日は祝日らしく、閉まってる。そこから、フラフラと勘を頼りに歩いていくと、ちょっとしたお店の集まった一帯があって、レストラン以外は閉まってるっぽい。ドイツでも御馴染みのドラッグストア「SCHLECKER」を発見し、中の商品や広告をショーウインドウからのぞき見れば、やはり妥協なくデンマーク語だらけ。あらー…。

それから、もう少し歩いていくと、開いてるスーパー発見。なんか記念に買っていけたらいいなぁ…と軽い気持ちで中に入ると、ドイツのスーパーと変わりない。ほっ。言葉がわかんなくても、なんとかなるやね。・・・が。たかがジュース1本でも、異常にお値段が高い。それじゃあ、お菓子でいいよ…と売り場を移動すれば、そこでも値段が高い。んあ?じゃ、なんでもいいから…と、あちこちお値段を見て回るも、どこも異常な数値だらけ。・・・おかしいな、デンマークの通貨ってeuroじゃないの???

小首をかしげながら、全く事情がつかめないので、そそくさとスーパーから撤退。出口近辺にあったお買い得情報の広告パンフを記念に持ち帰る(笑) いやー、言葉がわかんないって、こーゆー感覚だよね。初めてドイツに来た時とかも、こんな感覚だったよ。あー、新鮮新鮮。

そんな訳で、天気良くないし町の地図もなければ、あちこち店は休みだし、電車も本数少ない上に言葉もわかんない「ないづくし」なので、とっととドイツへ戻る事に。さらば、初訪問だったデンマークさんよ!

そして駅に戻ってくると、ホームに停車中のDBの電車を見て、ドイツ人の若い女の子が「あー、愛しのドイツの電車だわー!」と叫んでる次第。いやー、その気持ち少しわかるな(笑) ドイツのもん見ると、今はホッとするよ。

かくして、滞在時間たった46分で、13時57分発の電車でハンブルグに向かうのでした。ふー、慣れない世界は疲れるやね。

そして、16時14分にハンブルグに戻ってくると、もうお腹ペコペコ。駅構内で何か食べようかと思ったけど、さすが祝日で開いてる店は駅構内に集中してるから、どこも人でいっぱい。

とりあえず、ROSSMANで軽く買い物してから、中心地へ。いや、最近ね、ドイツの水と乾いた空気で髪が荒れてね。ただでさえ天然パーマで、髪があちこち飛び跳ねてるのに、今は頭に1層髪のオーラがあるみたいになっちゃって困ってたんだよね(笑) で、こっちではシャンプー(Schampoo)・リンス(Spülung)の他に「Kur」というジャンルがあって、どうやらこれがトリートメントらしいので、試供品くらいのサイズのを1つ買ってみました。0.50euro(73円程)也。

そんなこったで、急ぎの買い物は済んだので、街中のバーガーキングへ。クリスピーチキンバーガーとポテト(中)とコーヒーのセット「Sparmenu」で4.29euro(623円程)也。2階に上がって席を探したら、人が少なっ。こんな祝日にわざわざバーガーキングまで散歩する人なんかいないって事かしら(笑) それにしても、店内で流れてるMTVっぽいプロモーションビデオ番組が、いきなりSashaの「Slowly」で嬉しいじゃないですか!思わず一緒に口ずさんじゃったりして、疲れが吹き飛びますね。それにしても、ポテトがやっぱり美味しい。もうガツガツ食べちゃいますわ。って訳で、あっさり完食。ふー、お腹いっぱい。

食事している間に、天気も良くなってきたので、ついでにちょっと散歩して、写真撮影。明日こそ、朝からこんな天気であって欲しいなぁ。

そして、ホテルに戻ると、9時くらいまで明るいドイツの春を、ときどき窓から眺めつつ のんびり過ごし、TVで「ジョニー・イングリッシュ」を観ながらベットにもぐりこんだのでした。