サム伝説。
物心ついた頃から、駅前に紳士服屋「サム」があった。
しかし、紳士服は私には無関係と、店を素通りする毎日だった。
ある日、新聞の折込広告に「閉店のご案内」と共に
「閉店セール開催のお知らせ」が載っていた。
翌日、店を通りがかると、確かに閉店セール中。
嗚呼、さらば「サム」。
紳士服だけで商売やってくのって、大変なんだね…。
それにしても「サム」の後、この土地には、どんな店が入るのかな?
ビッグカメラでも入ってくれたら、便利でいいな。
勝手な期待を胸に秘めつつ
連日「サム」の最後の様子を見守っていると
いつまでも、閉店セールは続いた。
…あのー、一体、いつ閉店するんでしょうか?(^^;
そんなある日、再び折込広告に「閉店のご案内」の文字が。
あぁ、今度こそ閉店するんだね。
あでゅーあでー、さらば「サム」。
しつこいけど「サム」の後、どんな店が入るのかな?
Sofmapが入ってくれたら、楽しくていいなぁ。
勝手な希望を胸に秘めつつ
連日「サム」の閉店までの道のりを見守っていると
やっぱりいつまでも、閉店セールは続いた。
・・・・・・。
そんな事を何度も繰り返した「サム」は
とうとう客に見放されたかのように見えた。
ところがある日、店の前を通りがかると本当に解体作業していた。
なんだー、先日の「閉店のご案内」は本物だったのかー。
今まで有難う「サム」。きっと誰かの役にたっていたはずだよ。
本当に長いこと、お疲れ様でした・・・。
数日後、「サム」跡地は空き家になる事なく
すぐに次のお店の開店準備に入っていた。
しかも、今までの店のイメージとは違って
今度のお店は、若い人が対象みたいな色使い。
どんなお店が入るのかなぁ?わくわく。
期待しつつ、開店日を心待ちにしていると
ある日、やっと掲げられた店名の書かれた看板には
こう書かれていた。
306
さんまるろく?さ・・・・・・・さ・・・む。
残念ながら、引き続き
私はこの店を利用する機会がなかったのでした(笑)